日本の企業が運営する自社サイトは時代遅れと言われる事があります。
決して制作時期が古いからではありません。それは1ヶ月後に完成するサイトでも関係なくそう言われてしまいます。理由は大きく2つあるんですが、今回はそれを見ていきましょう。
SEOという言葉に囚われ過ぎている
SEOを気にしているサイト運営担当者の方は多いと思います。ただ、気にしすぎるあまり「SEO」という言葉に囚われすぎていませんか?
例えば…
- メタタグのキーワードを重要視
- 本文の文字数は何文字以上で何文字以内
- 重要ワードの使用回数を考える
- 複数ドメインでの分割運営
この4つのこと、あなたはどこまで守っていますか?いや、言い間違えました。どこまで守ってしまっていますか?
1つでも死守している方は「2018年もはや都市伝説的なSEOルール4つ」の記事をご覧ください。
今もこれらの機械的ルールを絶対としている日本のサイトは多く存在します。検索サイトも最近どんどん利用者寄りに最適化されてきているので、SEO(検索エンジン最適化)と言いながら利用者のことを無視し続けていると、検索サイトにも利用者にも最適化できないサイトになってしまうので注意してください。
スマホの存在を受け入れられない
皆さんはご存知でしょうか、日本人の多くが常にスマホを持ち歩いている事を。…というより、もはや常識ですよね。これは決して僕達の感覚だけではなく、公表されている様々なデータからもその事は明らかです。僕が今までに関わって来た案件でも、サイト訪問者の約6〜8割がスマホからの利用です。
それでもスマホ利用者は二の次
スマホ利用者が多い現状とは裏腹に、日本企業のサイトはどうしてもスマホ利用者という存在の認識をおざなりにしてしまいがちです。僕達には分かりませんが、何故だかそうなのです。
ウェブサイトの制作を依頼する際、PC用のデザインは隅から隅までチェックするのですが、スマホ用のデザインは気にしません。何なら、「PCのデザインを流用して適当に小さくしてくれればいいよ」くらいの雰囲気で依頼される企業様が多いです。心当たり、ありませんか?
今のところ僕がディレクションで関わった案件では「スマホの方が大事ですよ」という内容を伝えて理解していただいてますが、他社のディレクターさんの話を聞くと「それでも理解してもらえない」という話はよく聞きます。いつそういう現場に出くわしてもおかしくないと、初回の打ち合わせ前は毎回ドキドキしています。いつも僕の説明でご理解いただいている皆様、ありがとうございます。
スマホ無視は半数以上の訪問者を逃している?
相当細かくプロデュースしない限り、ウェブサイトというものは通常、PCのデザインを流用してスマホ版を作ると、必要以上にデータが重くなります。つまり、読み込み時間が長くなります。
ページの読み込みに3秒かかると、訪問者の半数以上はそのページが表示される前に離脱してしまうという統計もあるくらいですので、これはいただけません。また、一応スマホで表示されてはいても、文字が小さかったり画面からはみ出していたりなど見づらいデザインになってしまっていることもよくあるので、その点にも気を配る必要はあります。
まとめ
このように、サイト利用者よりも検索サイトを優先してしまっている人は、今からでもサイト利用者優先に考えを変えていく必要があります。
また、スマホの存在も受け入れていかなければなりません。
“今”の現状に沿ったものを知り、スマホの無かった10年前の常識や機械的な対策に拘るよりも、利用者に届くものを作ることが何よりも大切です。